合併症を防ぎ、元気に日常生活を送るためには、自己管理が重要です。透析患者さまは、食事管理や水分摂取、適切な運動、そして定期的な医学的検査を通じて、健康を維持することが大切です。これらの自己管理は、透析治療の効果を最大限に引き出し、合併症のリスクを減少させるために欠かせません。また、心理的なサポートやストレス管理も重要な要素であり、全体的な生活の質を向上させるために役立ちます

食事管理

食事の量などは、個人個人違います。先生や看護師、スタッフから説明された食事を守り、毎日の食事メニューを楽しいものにしましょう。

規則正しく生活する

過労や睡眠不足など、体調不良を引き起こしたり合併症を進行させてしまう可能性があります。十分な休養と睡眠を取り、生活リズムを乱さないように心がけてください。

体重(水分量)を管理する

腎臓の機能が低下すると、尿が出にくくなります。そのため、摂った水分のほとんどが体内に溜まってしまうことになります。また、機能が低下した腎臓は、塩分をうまく排出することもできなくなります。そのため塩分を摂り過ぎると、血圧の上昇やむくみといった症状を引き起こし、その結果心臓に負担をかけてしまい体調を崩してしまいます。 塩分の過剰摂取は、のどが乾いて水分がほしくなるという悪循環を招きます。塩分の摂取量は、1日6g以下に抑えましょう。ご自宅での体重測定もお勧めします。

シャント管理

閉塞や感染を防ぐためにシャント部分の観察と清潔さの維持が必要です。具体的には、シャント部分の音と拍動を毎日確認し、透析日には浴槽での入浴を避けて感染を防ぎます。また、日常生活ではシャント側の腕に負担をかけないように注意が必要です。これには、シャント側の腕で重いものを持たない、血圧測定や採血を避けるなどが含まれます。

適度な運動

透析患者さまもリハビリテーションや運動を行うことが推奨されています。散歩やラジオ体操、ストレッチや筋トレといった手軽な運動は体力・筋力を維持し、血圧の安定、便通の改善、ストレス解消など、さまざまな効果があります。過度の運動は心臓や関節等に負担を与えて逆効果になってしまいますので、事前に医師に運動を行っても良いか、どれくらいの運動であれば良いかを確認しましょう。

排便の習慣

透析患者さまは水分制限や透析での除水で体内の水分が不足しがちで、便の水分も少なくなって硬くなり、便秘になりやすい状態です。便秘がひどくなると、まれに腸に孔が開いて命にかかわることもあります。便秘だと体重も増えるので、透析時に除水が過剰になり体調が悪くなることもあります。たかが便秘とあなどらず、便秘解消のための対策が必要です。

しかし、透析患者さんは水分やカリウム、リンの摂取制限が必要なため、水分や食物繊維、乳酸菌など、一般的に便秘に良いとされている物で便秘を解消しようとする事には注意が必要です。

サプリメントや乳酸飲料は医師やスタッフに確認したうえで、上手に活用することがおすすめです。併せて、腸のはたらきをよくする生活習慣も心がけていきましょう。

できれば、毎日の起きる時間と寝る時間、食事の時間など、生活リズムを整えて、毎日決まった時間に排便する習慣をつけましょう。

また、適度な運動も便秘の解消に効果的です。運動することで血流もよくなり、腸のはたらきの改善が期待できます。ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で運動しましょう。透析中のベッド上での足上げは腹筋が鍛えられ、排便時のいきみをサポートしてくれます。

下剤を使用するときは、必ず病院で処方された薬を服用するようにしてください。なかなか便秘が改善されない場合は、施設スタッフに相談してみてください。

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